子育てコラム 〜「甘えさせる」と「甘やかす」の違いとは?〜

「甘やかし」とはどういうことでしょう?

 それは周りの大人の都合で子どもに何かを与えたり、親の都合で子どもに言うことを聞かせようとすることです。

この「甘やかし」の例として、子どもができることをさせないで先回りして親がやってしまったり、「危ないから」「心配だから」と子どもがやろうとしていることをやらせないのも過保護という甘やかしです。

子どもを甘えさせてあげられる存在は、親だけでなく祖父母の役割も大きいと言えるでしょう。

子どもは甘えが満たされることにより「自分は満たされている」と感じられ、その揺らぐことのない「安心感」が土台となり、成長でき自立に向かうことができるのです。

 例えば普段まだ着替えが一人でスムーズにできない子に向かって、「自分で一人でできるまで頑張りなさい!」と言っていた母親がどこかに出かける時、時間がないからと子どもが一人で着替えをしようとするのを横取りしてやってしまうのは、親の都合による「甘やかし」になります。

こういう場合は、ちゃんと子どもに説明することが大切です。すると子どもは状況を理解でき、一方的な「甘やかし」にはなりません。

それに対して「甘えさせる」とは?

 あくまでも子どもが主体で子どものペースが守られている状態です。

「甘える」ということは、本来とても良いことなのです。

それは、子どもがどうしてもできないことを手伝ってあげたり、子どもの思いを受け止めてそれに応えてあげることで、子どもは愛情を受け取れるからです。

相手を信頼しているからこそ相手に甘えられます。

一方で子どもの甘えを親が受け止めてあげられないと子どもは親からの拒絶感を感じ、親から自分は信頼されていないという思いを持つとともに、自分は甘えさせてもらうだけの価値がないと感じてしまいます。

十分に甘えさせてもらえた子どもはどうなる?

 十分甘えさせてもらえた子どもは、人を信頼するようになり情緒も安定します。

子どもが成長する過程で必須なのがこの「甘え」なのです。

身近な大人との関係の中でしっかり甘えさせてもらえた子どもは、「自己肯定感」がすくすくと育っていきます。

「自己肯定感」が高まると失敗しても必要以上に自分を責めることなく、また頑張ろうという意欲に転化できたり、人に助けを求めたり自分の弱い部分を見せることも恐れません。

こうした子どもは、人を信じる力も強く相手に対する思いやりも深くなります。

甘えが満たされていない子どもは?

 子どもの時、甘えが満たされていないと愛されているという実感が持てずに不安になりやすく「自己肯定感」は低くなります。

自分に対しての強い不安が周囲に対しての不信感につながり、相手の言動に反応しやすく感情的になったり攻撃的になって、人間関係でも摩擦を起こしやすくなります。

ついつい我慢しやすく人に助けを求められず、一人でなんとかしようとしてしまう傾向も見られます。

そんな人は、子どもや周囲の人の「甘え」を受け止めることも苦手かもしれません。

そこには、その人の心の叫びが隠されています。

「甘えさせる」と「甘やかす」は、全く別のもの

 十分甘えられたと感じた子どもは自然と自立していきます。子どもが求めてきた時には思う存分甘えさせてあげましょう。

 「甘えさせる」と「甘やかす」は、全く別のものです。

十分に甘えさせてあげることで、子どもは安心感と自信を得ることができ、自立の道を歩んでいけます。

 似ているようで全く違う「甘えさせる」と「甘やかす」。

違いをしっかりと認識して、子どもを十分に甘えさせてあげましょう。

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